気合と根性ブログ

結婚して11年後にやっと息子に出会えた格闘技大好き一級建築士

一級建築士が自宅を建ててみた〜建てたら終わりじゃない(監理て何?)

 今日は自宅を建てる際にふと思ったことなんですが、住宅メーカーに限らず建物を建てるとき、設計士がいつもいつも現場の状況を見てくれるわけではないんですよね、ということを書いてみたいと思います。

 なぜそんなことを言うのかというと、設計した図面の通りにできているかどうかというのは、現場監督に任せず設計監理者が見ないといけないのですが、住宅メーカー等によっては現場に丸投げで最終検査だけ設計士が見に来たりするずさんな体制を耳にすることが多々あるからです。

 本来建築の知識がなければ、住宅メーカー等に何もかもお願いしなければならないところですが、私は邪魔かもしれませんがいちいち現場を見させて頂いて、いちいち指摘し、それに対するメーカー回答&是正ということをさせてもらいました。信頼していても、やはりベテラン職人さんでも間違うことはありますし、大金を使うわけですから細部まで確実に見ておき品質を確保しておきたいと思ったからであります。

 「品質」て大事なんですよね。どこが重要かというと、施工中に見えなくなる部分が一番重要なんです。例えば鉄筋コンクリート部の鉄筋の配筋状況であったり、外壁サイディングの留め付け方や内装材のビスピッチ、断熱の状況など、後々見えなくなる部分だと新築した当初は不具合に気付かず、数年後に不具合として表に出てくるからなんです。そうなると、住宅メーカーとトラブルにもなります。そんな数年後に嫌な話を設計や施工側としたくないですよね。

 それでも現実は現場に丸投げに近い方が多いと思います。そこで、重要なのが施主は知っているぞと分からせる、現場を引き締めさせることです。図書館等で、「建物不具合とその対策」のような本が必ずあると思いますのでその知識をサラッと頭に入れておき、何食わぬ顔で新築現場に顔を出して、後は住宅メーカー等へ現場チラッと見たけどこれって大丈夫ですよねと匂わせることです。これがあるとないでは、現場施工側の現場に対する見方も大きく変わると思います。

 とはいいつつ、現場はまだ施主のものではないことだけは理解しといてください。あくまで施主に引き渡しを受けるまでは施工側のものです。勝手に現場の中に入るという行為はアウトですので、私が先程言ったことは施工側に許可を取る必要がありますのでご注意を。

 大切なお家、ひと手間かけるだけで大きく住みやすさが変わってきますので、少し頑張ってみてはいかがでしょうか。